無説明ではじめた工事…。憤慨!効果あるのか?
西なぎさの浜では養浜工事時かすすめられているが、それとは異なり、干潟の沖のほうで突如工事がはじまった。
いろいろと情報を得ると東京都の発注の工事らしい。その内容は次の通りである。
〈工事のお知らせ〉
本工事は葛西海浜公園西なぎさ沖に水質改善のためのひび(枝付きの竹を海中に挿し、貝類を付着させる)や観察用の潮だまり等の水域環境整備施設を設置するものです。公園利用者の皆様には、工事に伴い何かとご迷惑をおかけすると損じますが、安全・環境面を優先として細心の注意を払い、早期完成に鋭意努力いたしますので、ご理解とご協力の程、お願い申し上げます。
工事件名:
平成23年度葛西海浜公園水域環境整備施設設置工事
工事期間:平成23年26日から平成24年3月30日
工事内容:
(1)ひび築造工
松杭打設(730m) 63本
ひび打設(611m) 1222組
(2)潮溜まり築造工 1箇所
(3)既存実験装置撤去
松杭撤去工 14本
ひび撤去工 77組
松杭打設 6本
木材運搬・処分 一式
(4)エイ侵入防止ネット展張工
エイ侵入防止ネット展張 739m
海浜公園事務所の1階にちっちゃく工事内容についての看板表示をやっとみつけた次第…。
看板も写真で撮影してみたが、解像度をちょっとあげるのを忘れただけでたいへん読みづらい。
要するに表示が市民に対して明示されていないのである。
インターネット上で検索してみた結果、下記のURLに表示がありました。参考まで。
http://oss.avantage.co.jp/afb/?p=5687
(なお、上記WEB管理者と発注者の東京都とは直接関係ない様子であるので、ご注意を!)
WEB上では工事価格も記載されていましたが、約3千6百万円弱の工事価格らしい。
工事のお知らせに記述されているだけの効果があるとは思えないですね。本当に費用対効果があるのか、一市民としてきびしい目で監視しなければならないですね。
この工事についての疑問点、不満点を次にあげておきます。
1)まず第一に説明責任が東京都から市民に対して何も無い
のも同然であること。
2)一部のNPO団体等の進言から工事はじまっている可能性が
強いこと。
3)西なぎさを横断して設置する「ひび築造行工事」は、干潟
独特の「ゆらぎ」の空間をなくす敷設工事であること。
(野鳥やスズキなどの大型回遊魚にも影響があると思わ
れる。)
4)3.11の東日本大震災で西なぎさ一体が地盤沈下と泥土
の噴出があり、ひびを築造しても海苔などの付着は現在
あまり期待できない点。
5)荒川や旧江戸川からの中規模以上の大きさの漂流ごみが
網にかかるもしくは、浜に漂着せず結果として東京湾に
漂流ごみが滞留する結果となる点。
6)なぎさの安全性については、注射器やプラスチック破片、
薬品等の危険漂着ごみの撲滅からとりかかるべきで
ある点。
等々…。
つまるところ、工事のお知らせにある『安全・環境面を優先として細心の注意を払い…』とあるならば、工事の中断と見直しを直ちにしていただきたいものである。
現在、西なぎさにはスズガモが数万羽飛来し、干潟では「ゆらぎ」の空間ができているが、工事で“ひび”の柵が全面的できれば、そのような「ゆらぎ」はなくなる可能性もある。
今年はセシウムのホットスポット化といい。突然の干潟沖の工事開始といい。ざわざわしている西なぎさである…。
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