美しい渚景観を壊すもの
葛西臨海公園の美しい渚の風景を紹介しましたが、時として美しくない場合もあります。それは、風が強い日のあとや豪雨のあとなど渚に多くのゴミが漂流しているときがあるのです。
どうやらゴミの多くが“漂流ゴミ”というものらしいのです。“漂流ゴミ”というと海を越えて海外から漂流するものをイメージしてしますかもしれませんが、葛西臨海公園は東京湾の中に位置しますから、東京のウォーターフロントか荒川や旧江戸川の川上で何らかの理由で投棄されてしまったゴミであることに間違いないでしょう。
また週末や連休時で公園利用者が多い時で風が強い場合、飛んでいってしまったゴミが翌日に概ね渚に散乱しているケースがあります。つまり東京の美しい風景を東京あるいはその近郊の人たちの配慮不足が起因で美しい渚風景を壊しているのです。
高度成長期時代に死んだ様な海であった東京湾は、様々な人たちの努力でその自然は近年相当回復してきています。しかし、まだまだ現実的に“漂流ゴミ”を見ている限りでは、この程度の自然回帰に満足する訳にはいきません。
かつて「江戸前寿司」は東京湾で捕れた新鮮な魚を握り寿司にしていたのですから、できるなら本当の意味で「江戸前寿司」復活!となるように自然回帰させたものです。
渚を歩くと時々渚に大きな魚の死骸が打ち寄せられています。写真はボラという魚の様で、“漂流ゴミ”が原因が定かではありませんが、いずれにしても不自然です。少なくとも“漂流ゴミ”さえなければ、それが原因でないことがわかるのに…と感じます。
渚には幾種類もの生物が生息しています。これらの命を少しでも多く育むために、東京ウォーターフロントを利用する人たちはもちろん、荒川や旧江戸川の上流の人たちもこうした環境について理解していただき、常に美しい渚を保全していきたいものです。
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