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July 14, 2012

脱原発シフトと同時に考えるべきこと…

基本的には脱原発を目指すべきであると強く思う。
でも近い将来にそうするべきであって、現状を踏まえると原発は段階的に減らしていく事が現実的ではないだろうか。

私は建築技術者であり、所属する建設会社は福島での除染作業に力をいれ、業界では環境分やでトップを走る企業ともいえるが、今まで何基もの原発建設に携わってきたことも事実である。
私自身も、現在環境保全やエコ活動にはたいへん興味があり、自身のプロボノ活動でも力を入れているが、二十数年前の入社当時に、その会社が原発をいくつも建設していることを薄々知りながら、原発などに全く関心がなかったことも事実である。

そんな中途半端な立場の人間の言うことには、ほとんどの方が耳を傾けないだろが、あえてコメントを残しておこうと思う…。


まず現実的なことを考えると、天災とヒューマンエラーの双方を含めてすぐに再びどこかの原発事故が事故が起こる確率はどのくらいだろうか?おそらく相当低い確率である。ただちに事故が発生し、再び多くの方々の生活が脅かされる確率はかなり低いであろう…。

かたわらでは原発関連の報道で、電力会社のありさまや政府の対応などあきれることだらけである。一方でそうした方々にもご家族はあるだろうし、電力会社や政府のだらしなさを知らずして原発建設地を居住地として選択した、あるいは選択せざるを得ないかった市民も大勢いるはずである。

要は、リスクを把握しながら“『罪なき原発依存者』がたくさんいる”ことに注目もしていただきたいのである。

都市部やその近郊の生産施設において消費電力の観点で考察すれば、やはり原発に依存せざるをえない企業が多々あるのが現実であり、そうした生産施設で働く方々やそのご家族を考えるとさらに『罪なき原発依存者』相当な数になるだろう。

知らずして間接的に原発に依存している人の数はかなりの数である…。

ライフスタイルを深く掘り下げてみないと原発依存度はわからない。その原発依存度によるが、原発をただちに止めてしまうことのほうが、経済面で多くの方々の生活が脅かされる確率は高いのではないだろうかと予想が現実的だ。

生活の糧はやはりお金である。経済面で困窮してしまい、生活が脅かされる多くの方々をもっと配慮した政策の選択が必要なのだと思う。

声を大にして『再稼働反対!』と叫ぶのも良いが、今後日本国内の原発は廃炉にしている必要があり、核燃料の廃棄問題や廃炉計画において優秀な原子力関連の技術者の確保が課題である。『原発=悪のかたまり』のようなシュプレッヒコールでは、高度な技術を持つ人材を育てることもできず、今後の日本社会の行方を心配してしまう…。原子力技術者の人材を育てるには十年単位でかかると言われている。ご承知の様に、原子核の半減期はそれ以上の時間がかかるのである…。

原発施設を所持してしまった以上は、廃棄の問題から逃れることはできず、これからずっと何十年、何百年と原子核と付き合っていかなければならいのである。国際的な視野の中でも原子力技術基盤を損なうような政策の選択はするべきではないだろう。残念ながら核を持つことにより国際的に平和的な立ち位置を確保してきているのも、これまた現実なのである。

シュプレッヒコールを唱えている方々の中にも知らずして『罪もなき原発依存者』となっている方もいるであろう。
冷静に総括的に現実を考え、一方的に意見を主張するのではなく、多方面との意見交換をすべき時期なのではないだろうか。

むしろ反省すべき点は原発に対して誰もが何気なく不安に感じる一方で、声を大きく出さずに過ごしてきたために現在54基もの原発が既に建設されてしまっている…という現実なのではないだろうか?

原発がたくさん建設されている時にほとんどの国民がやはり無関心であったことが、この危機を引き起こしている。先に述べたが、私自身も無関心であった。

今後においては、エネルギー供給源だけの議論ではなく、そもそもライフスタイルを見直すべく省エネ生活を覚悟すべきであるし、同時にスマートシティやスマートコミュニティとして提唱されている様に、地域単位、街単位でエネルギー利用を有効に活用する社会づくりも重要である。

当然スマートシティやスマートコミュニティを構築していくにも時間が当然かかるため、再生可能エネルギーを徐々に増やし、同時に技術開発を推進しながら、脱原発を果たしていくことが現実的であろう。理想を追えば即時に脱原発にシフトすべきであるが、そうできない現実を全体で議論していく必要があるのである。

中途半端な人間が、中途半端なロジックでここまですすめてきたが、いったい何が言いたいのか…。
それは今を生きる者にとっては『覚悟ある生き方』が大事なのでは?ということである。それを強く感じている。

皮肉なことに私たちが原発に対して無関心であった時代に、大きな声でシャウトしていたロックンローラーがいた。当時いろいろと訳ありで騒がれた忌野清志郎である。でも当時に脱原発をシャウトし、身近な愛や切ない愛を歌い続けていた彼の生き方は明らかに『覚悟ある生き方』であった。すでにYouTubeでは数万人が視聴されているが、あえてここで彼の『ラブミーテンダー』をここで紹介しておく。

それぞれの立場で、自身の『覚悟ある生き方』を選択すれば、社会全体ではどんな選択肢を選ばざるをえないかが見えてくるはずである。今、私達は次世代のライフスタイルを意識しながらも、現実を踏まえて『覚悟ある生き方』を個々人が真剣に選択すべき時ではないだろうか。


忌野清志郎 ラブミーテンダー

【コメントのまとめ】
・脱原発を目指すべき。
・まずは省エネを強力的に推進するべき。
・地域単位、街単位でエネルギー利用を有効に活用するべき。
・再生可能エネルギーを増やし、同時に技術開発を推進する。
・原子力技術基盤は、国際的な立居位置で不利にならないレベルにとどめておく必要がある。
・『罪のない原子力依存者』がいる限り、経済的な視野もいれてエネルギー政策を決めるべき。
・次世代をにらんだ政策の選択が必要。
・今を生きる者にとっては、『覚悟ある生き方』が大事では。

 

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