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September 25, 2011

UIA東京大会オープニング・シンポジウム(要旨)

UIA東京大会オープニング・シンポジウム
「都市創造 ~再生日本のグランドデザイン~」

標記のイベントを拝聴させていただきました。要旨は概ね下記の通りです。
参考まで。


【基調講演】
御厨貴氏
・太平洋戦争後、吉田茂首相は一週間内で国のグランドデザインを構想し、書簡に
 とどめていた。内容は東京港埋立てと開拓によるインフラ整備。先人の気概は手本
 となる。
・今後の復興に欠かせないキーワードは“つなぐ”こと。行政と町村、市民と専門知識…。
 縦割り社会を崩していくことが重要。
・この国の文化は変わっていくのではないかと期待。また世界からも、先進国でこんな
 にも多くの自然災害を抱えながら復興に成功すれば、先端的モデルとなる可能性が
 あり、注目されている。 
・建築家はアイディアに長けているため、どうしたら地域や国を復興していったらいいか
 をデザインしていくことがを創造していくことが使命であり、それを期待したい。

橋本孝之氏
・IT活用してスマートな都市づくり:行政サービス、教育、公共安全、医療、交通、
 エネルギーとユーティリティ、水管理をシティオペレーションセンターで一元管理を
 展開するIBMのネットワーク手法紹介。
・北九州市の取り組み事例紹介。
・石巻での展開を紹介(中心街の活性化、バイオマスエネルギーによる循環型社会の
 構築、効率的なエネルギーを活用とした次世代水産業の構築)その他3年間で
 100都市をIBMは支援予定
・標準化(グローバルな互換性)、オープン&イノベーション(地球規模に対し新たな
 価値創造)、協働(コラボレーション、産官学民の強調)が今後のリーダーシップの
 キーワード。


【パネルディスカッション】
内藤廣氏
・東大における最終授業講演の直前に3.11の被災にあった。講演は中止となった。
・「安心して暮らせる街づくり」は不可能、「安心しない街づくり」が重要。自然災害と
 向かいあうことが肝心である。
・行政に今まで不足していた点は、非日常を日常にどのように備えるかである。
 ちょっと前までの社会では自然災害を技術等で克服してきたのではなく、知恵で
 フォローしてきたのである。
・今後は自然災害とうまく付き合っていくことが重要ではないか。
・街づくりにはワークショップが有効であるが、自助の精神が必要。
・都市復興には、個別解が必要。


西郷真理子氏
・MIPIMアワード2011:地方都市再生プロジェクトが未来的プロジェクト部門で受賞
 された日が3.11であったことを紹介。
・再生のシナリオは、従来型の近代型進化論(外発的発生)から脱却し、地域の
 ひとたちが主体となってすすめていく必要あり。
・高松市丸亀商店街、長浜市、山口市の事例紹介。
・街づくりは、デザイン、スキーム、産業が3つの柱となる。
・都市をもっとコンパクトに再考していく必要性。コンパクトな街づくり。
・人が集まるとその数(単位)に従い、ビジネスが成立していく。
・石巻市の場合、雇用の70%が中小企業に携わる方々であり、小さな単位の
 ビジネスを成立させていく必要がある。
・住民主体のワークショップが重要であり、主体的意思決定の場でもある。
・意見を発言する(情報発信する)ことは責任を持つということ。


松本大地氏
・アナログ的、ゆとりや安らぎの大切さ。レイクタウン(越谷市)の事例紹介。
・米国におけるデトロイト(ハードの整備促進した都市計画の失敗事例)とポート
 ランド(ソフトの整備促進をすすめた都市計画の成功事例)の都市の差をを紹介。
・住人が街づくりの主役になることが重要。
・ひと、街、商業のつながり(融合)が街を活性化する。
・ライフスタイルの充実とエシカル消費による社会交流欲を促進させることが
 街づくりにとって重要。
・地域の資源を大切にし、ブランド化させることで暮らす人々のライフスタイルを創る
 ことが重要。
・コレクティブハウスの事例紹介。ゆるやかな共同体によるライフスタイル。


まとめ(内藤廣氏)
・「安心して暮らせる街づくり」及び「被災地の復興」への建築家の役割は、
 “結び目(つなぎ)”となる役割を果たすこと。
 建築家ほど、法律、技術、心理、経済等にまたがって業務をこなす業種がまずない。
 様々な役割の方々とつながることの手助けが重要。
・行政側でなく、人の側(ライフスタイル目線)に立つことで街づくりが良き方向に進んでいく。

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