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October 20, 2006

都市の起死回生に『建築の力』

フランクゲーリーが設計したビルバオのグッゲンハイム美術館はよく知られてますが、そのスペインの都市が産業衰退や市民の失業率の煽りで都市としての危機に直面していたところ、公共施設のコンペを通じて『建築』が都市の起死回生に大きく貢献したことはあまり知られていないかもしれません。

10月9日付けの日経アーキテクチャーで、『建築が甦らせた都市』~「生活の質」を重視するビルバオの文化戦略~として詳しく紹介されており目をひきました。都市復興については、交通インフラや区画整備、治水整備等土木または不動産的な分野が活躍することをイメージしがちですが、ビルバオでは見事に『建築』分野が活躍しています。

都市復興に文化路線を選択し、サービス産業を誘引する手法は実に効果的であることを実感します。ビルバオの年間ビジターの約32%が海外からの観光客で、そのうち80%以上がグッゲンハイム美術館を訪れるそうです。また、観光客はビルバオの飲食産業や宿泊、その他のサービス産業に約22000万ユーロを落としているというから驚きです。

フランクゲーリーの作品のほかにもサンティアゴ・カラトラバ氏の歩行者用橋とビルバオ新空港などが、そのデザイン性から様々な雑誌や広告の背景として紹介され有名です。さらには様々な建築家たちが設計コンペを通じて公園、駅舎、オフィスビル、国際会議場の整備と形成に現在も貢献しています。

『建築』が街に溶け込み、社会基盤整備に一役買っていることは、本当にうれしいことです。

世界都市:東京も2016年のオリンピック開催の日本候補地として決まり、その都市再整備のグランドデザイン基本構想を安藤忠雄氏に都は依頼しています。また、第二東京タワーのデザイン監修も安藤忠雄氏と彫刻家の澄川喜一氏がおこなうことに決定しています。

東京でのオリンピック開催のハードルは高いかもしれませんが、都市再整備に向けた『建築』を核とした文化都市を目指すハードルは低いかもしれません。市民活動へと盛り上がっていくことを期待していきたいです。


【参考(Wikipedia)】
都市:「ビルバオ」、「グッゲンハイム美術館


Mamanropponngi_hills

写真は六本木ヒルズにあるクモのオブジェ『ママン』ですが、ビルバオのネルビオン川沿いにも、同じオブジェがあるそうです。

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