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March 27, 2006

1400年前の高性能気密空間

奈良県明日香村の国特別史跡キトラ古墳の石室内はかなりの精度ある気密性能をもった空間をつくっていたことを今月中旬に文化庁が発表していました。よくよく考えてみると当時の凄い空間づくりの技術であることに気づきます。

古墳ができたのは7世紀末から8世紀にかけてで、鎌倉時代に盗掘によって穴があけられるまでにの約500年もの間、ほぼ完璧な気密性を保っていたことが、古墳の土砂の断面から判明したそうです。7世紀末といったら飛鳥時代で、聖徳太子が没後まもなくの時代で持統天皇がちょうど即位していた時期ではありませんか…。

そんな時代で古墳は粘土層の土砂でつくられているのですが、盗掘までの間、地下水の浸入もなく内部は非常に安定した状態であったといいます。有機的な材料でつくられた地下空間であるのに、完璧なまでの気密性を保っていたのですから感心です。当時古墳をつくった人たちの古墳に埋葬された故人への相当な気持ちの入れ込みが伝わってきます。

また、古代エジプトのピラミッドの様に、ミイラとして故人そのものの存在や愛用品自身を永遠に残そうとするお墓に対する人間の慣例、慣習はあったかもしれませんが、キトラ古墳の様に空間そのものを密閉し残そうとした事例は無かったのではないでしょうか。他にもあったのかは詳細は調べていませんが、大変興味深いところです。もしかしたら世界最古のタイムカプセルではないでしょうか?

古墳の石室内の壁に描かれていた白虎の写真も公開されていましたが、当時のいきいきと描かれる絵からは古墳建築へのロマンを様々に推測できます。建築的な観点からも、慎重に調査が進められているキトラ古墳の今後の発表に注目です。

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March 22, 2006

『建築現場技術者心得』:引越し!

tower_clane“建築現場技術者心得”を記載していましたが、
現場の力』というブログを新設し、
そちらのほうへ引越ししました。
チョッと内容が、『気ままに…』とは合わなく、
コラムの内容がごちゃごちゃになってきてまいそうでしたので…。

『気ままに…』のほうも、がんばって書いていきたいと思います。
こちら『気ままに…』は、
建築に興味のあるかたを対象に、
『現場の力』は、
建築技術者対象やすこし専門的なコラムを中心に分けてこうと思いました。
そのほうが、読んでくださる方が、読みやすいのでは…、と感じまして。

忙しさのあいまに、過去の記事も多少整理をしていきたいと思います。
熱心にご愛読していただいている方をこころの支えに努力していこうと思います。
整備中は読みづらく、ご面倒をおかけしますが、よろしくお願いいたします。

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March 13, 2006

風呂敷文化にスポットライト

エビスビールの新CMで、タンポポと一緒にビール瓶を2本タンポポ柄の風呂敷で綺麗につつんでいる映像をみて、なかなか風情があっていいもんだなぁと感じていました。ビールも美味そうに見える…。でも、風呂敷の綺麗な包み方って、立体的で結構ムズカシそうですよね。そう思って、WEBを調べてみるといろいろあるんですね。

「平包み」「一つ結び包み」「二つ結び包み」「巻き結び」「スイカ包み」…。ビンの結び方も「前結び」「一本結び」「夫婦つる」等いくつもあるんですね。ちなみにエビスビールのCMの包み方は「二本手提げ」という包み方の様です。(参考WEB:『~日本が誇るエコロジーグッズ~風呂敷のつかいかた』)

一方、そんな風呂敷の包んだ状態の立体美に着眼して、このほど和小物を取扱っている美濃部㈱が「ARCHITEXTURE」として、日本を代表とする建築家5人に風呂敷デザインを依頼し、それが商品となっているのが話題となっています。(日経関連誌&各デザイン雑誌)デザイン参加した建築家は、内藤廣、妹島和世、手塚貴晴+由比、青木淳、隈研吾。

素材や厚さなど、かなりコダワッテ建築家の皆さんは検討されたようですが、雑誌などで紹介されている写真記事では風呂敷そのものの質感や模様がわかりにくいのが残念です。美濃部㈱自身のWEBサイトや先行販売をしている『hhstyle.com』で若干詳しく写真等でそれらのデザインを紹介していますが、やはり実物を確認してみたくなってしまいますね…。

思えば、風呂敷は立派な日本伝統文化。しかも、今流で言えば実にロハス的で容易に携帯可能な便利な道具です。スーパーの買い物袋も風呂敷にしてもいいんじゃないかな、なんて思ってしまいます。でも、やっぱり、エビスビールのCMみたいに風情ある使い方で、大切な人へ「贈る」カタチとして、チョッと贅沢に…使うのが“粋”なのかもしれません。ここにきて、ちょっとしたブームにもなりそうな気がしますが、いかがでしょうか。

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March 09, 2006

建築技術者の倫理はどこで食い止めるべきか?

時代がすすんでも未だに『建設業』のイメージは向上しないのが、とても残念です。構造計算偽造をはじめ汚職・談合・天下りの問題を抱える業界にとって当然のことかもしれません。

しかし、マイナスのイメージが『建設業』から『建築』そのものにも印象を与えているのに、昨今不安を覚えたりもします。それは、『建築』自身はもっとピュアなところからカタチが創造される、と信じている為です。

技術者倫理を確立するために、建築士の資格制度や建築基準法などの改定などいろんな仕組みやチェック体制を敷こうと検討されていますが、本来そのようなものがあってはじめて技術者や建築関連事業者の倫理が保たれるのは、少し残念でなりません。

でも、どうしたら『建築』に向かうこのマイナスのイメージを食い止めることが出来るのでしょうか?

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March 08, 2006

温故知新に秘める建築の役割

o_hills06gr雑誌「NILE'S NILE」で安藤忠雄氏と表参道ヒルズの記事がありました。施工中の写真とともに綴られた安藤忠雄氏のカタチになるまでの関係者との対話がいくつか記事となっていました。さらにそのなかでも、記事の最後のほうに安藤氏がお金では買えない豊さについて語っているのが特に印象的でした。

本来、日本人は生活のなかに文化があり、それを楽しんでいたという内容で、歌舞伎、浮世絵、俳句などをあげて、現在の物欲至上の文化に日本人自らが気づき、歯止めをすべき時期に来ていると問いかけています。

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March 02, 2006

構造設計偽造問題の次にくるもの・・・

姉歯氏の構造設計偽造問題で、構造設計に対する様々なリスクが各専門誌で紹介され、行政も交えた対策案が次々と伝えられています。建築業界の体質として意匠主体の設計となっている点があげられ、今後、構造設計そのものに専門性の高さと権威付けをし、チェック機能を高める基本的な考え方の格子が浮き彫りとなってきています。

こういった方針そのものには賛成ですが、裏を返すと「意匠設計」の本質とは何ぞや?ということでもあると思います。今後時代の焦点は、意匠設計や基本設計そのもの向けられていくのではないかとも予感します。なぜなら、現在の日本の建築意匠設計は、発注者からのコストと工期のきびしさの選択から、設計の密度が一昔より薄いものになってきている傾向を感じるからです。

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