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December 24, 2005

「インフィル」再考(25)

医療施設で「免震構造」の有効性については、2004年10月に発生した新潟県中越地震で直撃を受けた小千谷総合病院の特別養護老人施設「水仙の家」で実証されています。唯一免震構造の建築物で震度6クラスの揺れを経験しています。一方で、そのすぐ近くにあったある家電産業の生産設備が大打撃を受けたこともよく知られています。


家電メーカーの機能が一斉にある期間ストップしてしまったのですから大変なことです。メーカー企業にとって、生産施設にも災害時のことを踏まえたリスクヘッジの必要論が叫ばれる様になったのは、この時を期にしてであったと記憶しています。

医療施設にとって、入院患者をはじめとした施設利用者の命の安全を確保することは当然で、比較的早い時期からその意思が「免震構造」という「スケルトン」を必要としていた訳ですが、メーカー企業にとっても生産技術は、製品を求める顧客の需要を満たす重要な意思=「インフィル」であり、災害時にも生産施設が必要最低限機能を果たす「スケルトン」を必要と考える時代に変化しつつあります。

日本は地震多発国家ですから、知的技術産業にとってはそのノウハウが財産です。また、ノウハウを生み出すは人材ですから、企業にとってますます自社の地震を中心とした自然災害に対するリスクヘッジの意識は高まり、守るべく「インフィル」の為の堅固な「スケルトン」がより多く建築されていくでしょう。

本来は、公共財産を守る考えのもと、医療・文化施設や官庁施設が優先して安全確保のできる「スケルトン」を構築するべきでしょうが、公共事業が低迷している現在、優良な民間企業のほうがその考え方の実現化が先行していると思います。また、このほどの構造計算偽造問題等で、その重要性の意識が住宅にも加速的に普及していくようにも思います。
(つづく)

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