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October 27, 2005

アスベスト対策が難しい内部空間(3)

(10・26のつづき)
飛散性アスベスト建材で対処に困難な空間のケースについてコメントしています...

先に記述した『2)天井裏に吹きつけ(飛散性アスベスト)があり、空調ダクトレスのいわゆる天井チャンバー形式の納まりで、居室の使用を不可にしないと対処ができない場合。』でも同様に、居室環境や執務空間の空気環境について、一定の基準値があれば、使用する側にとってみれば、安心や対処について判断し易くなります。

空気環境測定による結果が、大気汚染防止法による敷地境界線上の基準値10f/Lの数値と比較されているケースが現在ほとんどであるかもしれません。しかし、居室環境や執務空間では一定の長い時間そこにいるわけですから、果たしてその基準値10f/Lにより安全度を判定することは疑問です。

現在、天井チャンバー方式のある居室環境や執務空間での空気環境測定結果は、私の知るところでは、0.01~0.1f/Lの範囲程度の数値で報告があげられています。大気汚染防止法による基準値10f/Lと比較すれば、1000~100分の1の数値です。しかし、この数値も安全であるか否かは定かではありません。実際にごく微量でもアスベスト繊維と思われる粉塵が浮遊していることが調査により観測されているわけですから...。

一方で行政自治によるアスベスト講習会での医師の発表では、タバコの煙のほうが肺の発ガン率は高いと聞いています。であれば、ほんの極微量のアスベスト建材の粉塵については、健康を害するまでに及ばないようにも思えます。もちろん個人差や体質の違いにより、その差は大きく変わると思います。

実際のところ、アスベスト粉塵を肺から吸い込んだ場合、何割程度のアスベスト繊維がどのように中皮に刺さり、人体の中皮細胞とどのような反応をおこして発病するのかは、詳しく解明されていません。発病期間が30年間という長い間であり、その長い間の初期においては、自覚症状が殆んどないことが解明できない原因のひとつです。

そういう実態を踏まえ、やはり微量であっても基本的には居室環境や執務空間でアスベスト粉塵があること事態が「否」であると判断することが基本的な考えではないでほうか。タバコで言えば、現在、居室環境や執務空間ではタバコの煙については禁煙か分煙されているのが常識で、その空間でタバコの煙を非喫煙者が吸うことは「0(ゼロ)」でしょうから...。

飛散性アスベスト建材の存在が確認された場合、「除去」や「封じ込め」、「囲い込み」を実施しなくてはならないのが現在の行政指導です。天井チャンバーといった一見「囲い込み」がされている空間であっても、空気環境測定でアスベスト粉塵が認められれば、安全対策を講じなければならない場合、建物所有者や管理者としては、本当に事業運営や資金面で困ってしまいます。

天井チャンバー等の場合、簡易的に現在の空調システムの吹き出し口等にフィルターを取り付けることで対応し、定期的にその点検や空気環境測定を実施することでの安全対策とすることが、現実的な方策であると私は考えています。空気環境の基準値により、一定のそのような対応措置が認められれば、建物管理者も使用者も安心できますし、かなりのローコストで対策が可能です。

いずれにしても早急に、行政においてで専門家とのヒアリングや調査を実施し、居室環境や執務空間での空気環境基準値をまず定め、その安全性判断基準や具体的方策を定めることが課題です。行政対応の遅れが今回のアスベスト社会問題に発展している訳ですから、喫緊なる対応をお願いしたいです。

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