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October 25, 2005

アスベスト対策が難しい内部空間

建物のアスベスト調査の実態がわかってくると同時に、現実的になかなか飛散性アスベスト建材をどのように対処したらいいか困惑する状況があり、判断に困る場合があります。飛散性アスベストの対処としては、①除去、②封じ込め、③囲い込み がありますが、現状のままではそれらの対処すらできないケースも出てきています。その多くは次の2点があげられます。

1)機械室等の壁や天井に飛散性アスベスト建材があるが、機械や配管等が邪魔であり狭い空間の為、対処が困難な場合。
2)天井裏に吹きつけ(飛散性アスベスト)があり、空調ダクトレスのいわゆる天井チャンバー形式の納まりで、
  居室の使用を不可にしないと対処ができない場合。

建物管理者にとってみれば、今回の“アスベスト社会問題”については、飛散性アスベストの対処を講じなければならず、予算的にも唐突に多額な対策費を要することで困惑していることと思います。具体的な対処について困難なケースは、相談口も地元の工務店やゼネコンしかなく、見積りを依頼しても高額な対処の工事費の回答にびっくりしているのではないでしょうか。

現在アスベストに関する室内環境の基準値は厳密に言えばありません。アスベスト建材を解体等するにあたり、該当敷地の境界線上で大気汚染防止法上で10f/L(10リットル中アスベスト繊維が10本)以下であることが基準値であることが定められていますが、これはあくまでも外気での基準です。居住空間や執務空間での空気環境基準値は、実はありません。

例えば、アスベスト建材がある空間で空気環境測定を行った結果で、例えば0.5f/Lと言う数値が出たとします。ところが、この数値に対してその空間の環境が「安全か否か」は全く判断基準がないのです。どのように判断したらいいのかわかりませんし、そこでどの程度の対策をしたらいいのか不安ですよね。

したがって、この点で行政が内部空間におけるある程度の基準値を定めることで、多くの混乱を避けることができるのではないでしょうか。このたびのアスベスト社会問題で、建物管理者等は対応に追われているとは思いますが、居室環境や執務空間の環境については、早急に行政側で専門家とのヒアリングや調査をもとに基準値をまず定め、その具体的対応策を講ずることが、大切だと思います。
(つづく)

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