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June 19, 2005

ミリオンダラー・ベイビーで知る生きる重さ

映画を観ることが好きで、月に2~3本鑑賞しています。このブログにはひさしぶり映画コメントです。
このブログ自体『~建築コラム!』としていますので、すこしその辺を意識してたまに建築的・ライフスタイル的なコメントがでいるものについて時折書いています。

最近、観たのは「ミリオンダラー・ベイビー」。女性ボクサーの半生を題材にした人間愛がテーマの映画です。最後の場面は、信じられないほどの絶望感に襲われます。体が熱くなる一方、精神的にノックアウトされてしまう程。
家族を愛し、ハングリー精神でいろんなものに打ち勝っていった主人公マギー。その努力は何だったんだろう…。

テンポのいい前半とかわって最後のシーンは、カットの変化もゆっくりとしたフェイド・アウト&インし、いろんな場面をフィードバックさせます。そのひとつに物語の途中で、マギーが自分の母親に家を購入する場面が印象的でした。自分の手で稼いだ努力の結晶を、『家』という形で母を喜ばせる為にプレゼントします。普通に考えれば、とてつもない母の喜びを期待するところですが…。

しかし、期待はずれで違いました。生活保護を受けながら、トレーラーハウスに住む母は、プレゼントされた立派な家に対して文句を言います。「生活保護が受けられなくなる、家具の購入費や光熱費が支払えない、家を購入するお金があったらその金を渡してくれればいい」と…。

家族とはいえ、異なってしまったライフスタイルの違いの溝は大きすぎました。それでもマギーは母を愛し続けるのですが…。家族愛を必要とする身になっても、家族からは見捨てられてしまいます。せも、最後はほんのわずかな瞬間ですが、自分が信じた初老トレーナー:フランキー・ダンの愛情に包まれます。ファイトネームの意味も知って至福の表情を浮かべ…。

この映画で、改めて生きていくうえでのいろんなライフスタイルがある事を実感。家族同士、同じ環境のなかで生活しあっても、想いにより少しずつズレが生じてしまうことの恐ろしさも知りました。コミュニケーションの大切さ感じます。また、生きていくという事は、程度のいい「家」に住むことで表現されるのでは無いと言うことも。

この映画は、RG-12指定となっていますが、それはファイトシーンのためではなく、主題の難しさに対してであることを映画を観て初めて知りました。主題と表現の難しさを巧みに描ききったクリント・イーストウッドの人間愛に対する挑戦とアカデミー賞を4部門獲得の結果に拍手。考えさせられる映画でした。

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