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March 05, 2005

◆モーターサイクル・ダイアリーズでゲバラの心の分岐点を知る

恥ずかしながらチェ・ゲバラという人物をこの映画で知った。キューバ革命の首謀者でもあった伝説の革命家であったとは...。歴史の勉強が大の苦手だったから仕方が無いとして、彼の無鉄砲な青春時代の南米の旅を叙情的に映しだす映像は、キャスティングもぴったりでドキュメンタリー映画のようにも思えた。

ジョン・レノンをはじめ様々な人物に影響を与えた存在であるチェ・ゲバラの人物像にたいへん興味をもった。しかし、映画で描かれる彼の若い頃は、好奇心旺盛で無鉄砲な青年はどこにでもいそうである。彼女に対しても気持ちや態度を優柔不断な表現でしか示せなかった彼がガラリと変わり成長を遂げる場面がある。それは腹ペコで金欠状態になりながらも冒険を進めるが、大切にしてあった彼女から預かっていたお金を偶然出会った鉱山で働こうとする訳ありの夫婦にあげてしまってからだ。

妻の為に、生きる為に、真剣な思いで危険な鉱山で働こうとする男と気ままに旅する自分の甘さとに大きな狭間を感じたのだろうか・・・。その後彼はマチュ・ピチュの遺跡にたどり着く。1450年頃に建てられ100年後に何らかの理由で放棄されてしまった空中都市。マチュ・ピチュに住む者にとって、きっと歴史的大事件が起こったのだろう。スペイン人の侵略のためか、あるいはその難を避けるために街を捨て去ったのかも知れない。そんな遥かな時空間を思わせる遺跡のなかで彼は一時立止まり、自分の辿ってきた冒険を振り返る。

ご存知のようにマチュ・ピチュは高度2300mもの上の山間のわずかな平坦な場所に自然に溶け込むように造られた遺跡である。その遺跡の石積みは精巧な加工がされ隙間なく積まれていることで知られている。映画での映像でもその石積みの緻密さを知ることができる。特に開口部の石の加工は特徴的であり、当時の技術の高さに人間力の凄さを感じる。世界遺産の代表格である。自然と融合しているマチュ・ピチュの風景はよく写真などで紹介されているが、そこへ辿り着くのには現在でもたいへんな道のりであることはあまり知られていない。

衝撃的で純真な人間愛に触れた後、壮大な歴史的建造物に出会うことで彼の気持ちのなかが大きく変化したのだと思う。国境を意識しないボーダレスな人間愛と平等に対する情熱的な気持ち...。革命家としての礎となる魂がそこで形成された気がする。

歴史的な建造物の空間は人の心も造りこむパワーを秘めているという実感を得た。
モーターサイクル・ダイアリーズ」はひさしぶりの手応えのある映画だった。

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