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February 09, 2005

「インフィル」再考(11)

「インフィル」再考(10)のつづき・・・。
「フレキブルな空間」では稼動式の壁紹介されている。詳細のディテールを示した図面等は紹介されていないが、仕掛けは単純に壁にキャスターを取り付けているだけである。住んでいるうちにリビングを広く使いたいなと思ったら壁をおして広げればいい。単純明快な仕掛けである。なぁんだと感じた方もいるかも知れないが、「コロンブスの卵」である。紹介されている写真を見る限りでは、稼動家具の類には見受けららずスッキリと納まっている。

壁を動かすのには一般的にパーテーションや稼動間仕切りがあるが、パーテーションは軽すぎて意匠的にも重厚感がないし稼動間仕切りとなると天井などにレールが仕込まれ意匠的にも住宅として良くないし決まった場所にしか移動できない。恐らくキャスターを壁の中に隠蔽したようなディテールであると思われる。壁を固定する時に使用する治具も上手に納めている様子だ。

以前にも記述したように、「高額なコストをかけないと模様替えができないようなプラン」や「ライフスタイルに応じ、住まい方の変化に対応できるようにしておく為に多額なコストや労力を使うもの」ではあまり意味が無い。ここで紹介したのは設備等のインフラと関連していない単純な壁の例であり成功している。壁には通常コンセントや電話回線等の電気的な仕掛けが必要としている為、少し改良を加えれば多機能稼動壁が誕生するかもしれない。

少しのコスト負担と大掛かりになるのを覚悟しこれをヒントに、一部設備配管や電気的な配線等を脱着可能とし床部の細工を施せば、稼動キッチンユニットやバスユニット、トイレユニットも実現化可能であろう。改修や模様替え時にいったん全部り、模様替えによる大幅なコストダウンが計れるであろう。ただし予め建物本体にある程度の機能を仕掛けておかなければならないため、将来どのくらいの模様替えの頻度があるのか等を検討し無いとあくまでも実験的な建築となってしまう。また、やはりコストや労力を使うものでは良くない。費用対効果を見込んだバランスが必要である。
(つづく)

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