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January 31, 2005

Sky of the Tokyo (表参道)

toss今話題のTOD’Sのショット。これからの建築意匠の先駆的ポジションを得たような感じ。表参道の樹木と重なりあうデザインとそのものを壁柱の構造体にしてしまったのがミソ。地震のときはどのような影響なのかな?と思っていたら免震構造を採用しているらしい。納得。
toss2よくみると外壁最上部のデザインがシャープで斬新だ。工夫したディテールを知りたい。
ファッションとカフェが元気な表参道だが、最近は個々の建築に注目が集まっている。

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January 30, 2005

◆小千谷総合病院のスタッフ力(後編)

「小千谷総合病院のスタッフ力(前編)」の続き
内線電話が通じなくなった為、病院内で使用されているPHSを使ってスタッフ同士の連絡を取り合い確認しあった。横森院長の指示通り、まず1階に確実に避難させようと...。高齢者の患者さんの中には担架で移送しなければならない人もいた。ところが、階段の踊り場部の幅では担架では回りきれない。しかし、病院では日頃避難訓練でシーツを利用した患者さんの移送訓練を実施していて、それが大いに役立った。4人一組になってシーツの4隅をもって患者さんを運ぶ方法である。あわてず確実に上の階から順番に1階まで患者さん達を運ぶ。シーツの持つ手が足らないときも大きな声で呼び合い確実に4人になってから助けあって運んだそうだ。なので、高齢の患者さん達もあわてなかったそうである。

人工呼吸の必要な患者さんは、発電装置が稼動しなくなってからは手動の呼吸器に切り替えられて交代で病院スタッフが見守った。でもこのままずっと、この状態を続けるわけにはいかない。地震直後から携帯電話がなかなか繋がらなかったが、何度も繰り返す中長岡市内の被害の少ない病院にようやく連絡がとれ、重症患者さんらの受けとりをお願いし移送先が決まりる。病院の機能が復旧されるのに目処が判らない為、確実に患者さんを守れる施設に移動すべきであると横森院長は判断し、受け入れ先の病院に説明し快諾を受け入れていただいたそうである。こうして重症患者さんは救急車で無事長岡市の病院に移送されていった。

落ち着いた病院スタッフの皆さんの行動から次々と信頼も生まれてくる。強い余震が多く続いたのが新潟県中越地震の特徴であったが、病院スタッフの中には患者さん達の命を救うのが使命であると死の覚悟までした方もいたそうです。また、患者さんたちも一人ずつ1階への避難する為、かなりの時間を要していたのですが、避難する順番なども患者さん同士譲り合ったそうだ。最後の患者さんが1階に避難できたのは午後9時を廻っていたといいます。不安を抱えながらも1階のロビーに布団を敷き詰め地震発生当日の夜を、みんなで励ましあって過ごしたとのことです。

翌日は、免震構造の「水仙の家」が安全であると判ったため、すでに当日近所の方がたが400名以上避難していましたが、弱者優先ということで、近隣の皆さんに理解を求め患者さん達の避難のスペースを確保。そして次々と総合病院の1階に避難していた多くの患者さん達を「水仙の家」に避難させたということです。その後、小千谷総合病院の機能復旧を待ちながら、このように分担して患者さん達への配慮を協力しあったのです。

無事に220名以上もの患者さんに怪我ひとつさせなかったのは、この様な病院スタッフのネットワークある行動力で助け出したからなのである。小千谷総合病院のスタッフ全員が日頃訓練により災害時にどんな状況に陥るのかがリスクヘッジできていたのであった。また、いざと言うときのスタッフ間の連携は見事であったといえる。

貴重な話を横森院長よりお聞きすることができ大変感謝をしております。実際にはもっと詳細に臨場感ある内容を約40分間にわたり話をしてくださいました。本当にありがとうございました。今回の新潟県中越地震時における小千谷総合病院のスタッフの皆さんの行動力とチームワークによるご活躍には頭が下がります。

緊急時や災害時に備え安全で安心した生活を確保するうえで、特に医療施設をはじめ、公共諸官庁施設、インフラ整備・情報関連施設等に「免震構造」の建物を整備し社会基盤整備していくことは、大変重要であり有効であることを再認識しました。しかし、それと同時に、いざと言うときに危機を脱せるパワーの源となり、最も重要不可欠なものは「人間力」であることを実感しました。今後医療学会等の発表で今回の事例を横森院長により各地で講演される様子です。
(完)

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January 29, 2005

◆小千谷総合病院のスタッフ力(前編)

新潟県中越地震の震源地に近い小千谷市に小千谷総合病院関連の建物で免震構造の建物がある。介護老人保健施設「水仙の家」である。昨年末に何度か訪ね免震構造の性能と威力のすばらしさを実感した。地震時の揺れを約4分の1ほどに減衰し、当時は本棚の花瓶も落ちないほどでまるでユラユラと船に乗っている感じであったという。

小千谷総合病院の横森院長にも当時の様子を直接伺うことができ様々な貴重な体験を聞くことができた。免震構造のすばらしさについては特定企業の営業活動に任せるとし、ここでは地震直後の横森院長をはじめとする病院のチームワークのすばらしさについてコメントしたいと思う。

免震構造の「水仙の家」とは異なり、小千谷総合病院はRC造7階建ての築昭和44年より増改築を重ねてつくられた民間の病院である。震度6強を記録した地震当時、小千谷総合病院は免震構造の建物とは大きく異なり当時は激しく揺れ、すべてのインフラが止まりスプリンクラーが破断し、あちこちの床が水びたしになったそうです。そんな中、病院内には約220名の入院患者がいましたが、その7割が65歳以上のお年寄りで、なかには人工呼吸器にたよる患者さんが3名、自力歩行の困難な患者さんも数十名いたといいます。しかし、小千谷総合病院からは誰ひとり怪我人が出ませんでした。その背景には病院スタッフの秒刻みの行動力と命を救おうとする医療に携わる人間の使命感あふれるドラマがあったのです。

10月23日17時56分、ライフラインを失った建物は自家発電装置により電気のみ機能を復活させます。しかし、自家発電の燃料が足りる時間はたったの45分間。いち早くそんな状況も的確に把握し、横森院長に伝えたのは事務局長であったという。病院としては特に電気の必要な人工呼吸器を利用した患者さんの安全な場所への避難を考える必要があったのだ。45分間の間が勝負であり、その間でなんとかしようと決意したという。一方、大勢の患者さん達もまずは1階へ何とか避難させ様と考えた。1階は一般の階よりも柱が太く病院のどこよりも安全であると考え人員も確認し易いと判断したからだ。そして避難活動が始まった。
(つづく)

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January 27, 2005

Sky of the Tokyo (羽田)

haneda2羽田第2ターミナル。何度か利用したが、到着後、滑走路からの案内バスを降り建物内に入る際の風除室での動線処理が悪い。律促段階となり、たいてい混雑してしまう。安全上改善が必要と思われる。監視員も必要であると感じる。
また、その先の飛行機を乗り換える際の入り口も通路をさえぎる様な配置であり、動線がスムーズに確保されていない感がある。
さらには、一直線に伸びたその先の通路には、グリーンや有機的な飾りが欲しい。無機質で単調すぎる空間からは、東京に帰ってきたという安堵感が生まれないのは私だけだろうか?

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January 26, 2005

「インフィル」再考(9)

動物は自分自身の身を守るために「スケルトン」である殻をつくり厳しい環境から隔離しようします。そして、「スケルトン」の中で有意義な暮らしを実現させようと「インフィル」を構築しようとするのです。

一方、周囲の環境や自分自身に変化があらわれた時、以前とは異なった「インフィル」を構築しようと動物は本能的に行動を起こすのです。また、比較的狭い空間は個人にとって都合のいいように変化させることができるから、個性的な空間を誕生させるのです。

書斎、ロフト、研究室、ガレージなどは決して空間スケールの大きさを感じさせない部屋ですが、何故かその場所には個性的なものがありそうなそんな想像をかきたてます。実際、有意義な生活をしているヒトのそういった空間は工夫した空間の使い方やみて見るとワクワクするようなインテリアがあったりもすることが多い様な気がします。

本来「インフィル」はその時の時空間における自己表現であり一過性的なものであると考えられす。内装やインテリアなどの建築空間で一般的にいう「インフィル」は住人自身から見れば、自分と言う人格を表現するひとつの表現方法であり、殻=「スケルトン」なのです。この場合の「インフィル」は自己と言うことになります。

「スケルトン」と「インフィル」がバランスよく呼吸しあってこそ心地よい建築空間ができるのです。

「スケルトン」がある時には「インフィル」に変化し、「インフィル」がある時には「スケルトン」になる。双方で新陳代謝を行うことで一種のカオス(=混沌)な状態が充実した生活空間を得ているといって良いかもしれません。
(つづく)

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January 25, 2005

「インフィル」再考(8)

「スケルトン&インフィル」コメントの続きです。

そもそも動物は自分の棲家が狭いと個性的な空間作りをするのではないだろうか。ビーバーの話を出したので、その延長で我が家で飼っているアイドルのハムスターのおもしろい習性を紹介する。

彼はいつも実に個性的に自分の棲家づくりをしている。決して大きいハウスではフワフワの綿やティッシュを集めては気持ちよさそうな自分の寝床をつくる。しかも、かれこれ同じハウスに6代目ハムスターを飼っているが、どのハムスターも個性的な自分の住み易い空間を自分でつくっている。

ハウスの中にあるアイテムが全く一緒でもである。また、同じハムスターでも時々ハウスを掃除するとしばらくの間ひねくれるが、やがてまた自分が住みやすいように前とは別な場所に寝床をつくっている。ペットを飼っている方ならきっと他の動物も同じようなことを経験しているのではないだろうか。

ハムスターにしてみれば棲家は自身の思い々々の寝床を状況にあわせてレイアウトしてつくっています。いわばDIY(Do it yourself)でインフィルな空間を創りだしています。無意味に新しい空間を創りだしている様に見えますが、実は無意識のうちにあることを意識して空間を創造しています。

それは、人間の勝手な棲家の破壊により、またいつか破壊されるかも知れない自分の棲家を、そのときの自分の体の大きさや体力、経験値等によって、一生懸命工夫して創り出しているのです。飼い慣れて餌を与えられると判ると手前側に比較的に寝床を用意しますが、ハムスターハウスのお掃除の回数が頻繁になると奥の方に寝床を引っ越してしまう傾向にあります。

ある意味で周囲の環境と向かい合い対応しているのですから、外部環境とインフィル空間は新陳代謝しているといってもいいでしょう。環境を意識し、現在の自分自身の能力等を把握することで新しいインフィルな空間が誕生するのです。
(つづく)

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January 24, 2005

Sky of Tokyo (汐留)

shiodome2背伸びする新しい再開発都市。見上げると無機質さが美しいが、足元の有機的な整備が必要と感じる。

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January 23, 2005

◆オーシャンズ12のメンバーはオール建築技術者?

「オーシャン12」を観てきました。多額の返済金をたたきつけられたオーシャン一家が最初に盗もうとするのが、大富豪の持つ世界で初めて発行されたという東インド会社の株券。相当な価値らしい。盗もうとする大富豪の建物は最新のコンピューターセキュリティでバッチ護衛されている。セキュリティを破るために向かいの建物の屋上から矢を放ち電子開錠装置を仕込もうとするが、10センチほど目的である扉の部分に高さがあわない。それならばと、建物を10センチほど持ち上げてしまえ!という作戦にでる。「シューマン・スペシャル」ってこの作戦を名づけていましたっけ...。オーシャン一家はいつも大胆!

でもこの建築技術は実在します。古い重要文化財級の建物を移動したり(曳き家といいます)、古い建物を免震構造や耐震建物にリニューアルするためによく使われる技術です。この間コメントした「プロジェクトX」の阪神淡路大震災時の六甲道駅で高架橋を修繕するのに用いられていた方法でもあります。建物を実際に持ち上げる際はゆっくりとっしたスピードですが、杭や柱から建物本体が離れて上に持ち上がる様子は圧巻です。

映画の中では対象の建物には杭が30本ほどあると言っていましたので、杭と建物本体の縁を切るのに実際には解体するのに大変ですし、騒音・振動も発生します。しかも建物を持ち上げる際は建物全体ののバランスをとりながらジャッキアップするので時間もかかります。さらに映画の中ではジャッキアップの機械を据えているのがなんと水中でしたので本当は数週間かかる施工でしょう。潜水夫も必要とする難しい施工をこのオーシャン一家は1日でやってのけてしまう。きっとオーシャン一家は超どスペシャル級の建築技術者集団なのでしょう。まぁ、豪華キャストによる痛快などんでん返しのストーリーの娯楽映画であるから、勘弁というところでしょうか。

一方、ローマの「終着駅」テルミニ駅もロケで使われていましたね。鉄骨トラスアーチが美しい大空間の駅で有名で観光客も多い駅です。「テルミニ」は「ターミナル」を意味するとか...。映画「ターミナル」に引き続き出演していたキャサリン-ゼタ=ジョーンズ、綺麗で可愛くてカッコいいですねぇ。印象的な女性なのでファンになってしまいました。
(追)ちなみにジョージ・クルーニは43歳だって、びっくり!

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January 22, 2005

◆映画「東京タワー」で知るホットする空間

忙しさに甘えてしばらくブロクコメントの間が開いてしまった。気分転換をかねて仕事帰りに映画「東京タワー」を観てきました。気取った生活と尖がった生活の狭間で生まれた恋愛の物語。
tyo_tower六本木ヒルズを中心とする東京タワーのみえるクールな映像が物語を演出する。クールなシーンとは裏腹に危険な恋愛は熱く盛り上がっていくわけだが、終盤ホットする空間が映し出される。恋愛の当事者達の母と夫が新橋の一杯飲み屋で共に生ビールをあおるシーンだ。

カウンターのスタンド飲み屋が実にホットする空間である。新橋のこみいった街並の狭間にも東京タワーが映る。こんなロケーションあったかなとも思ったが、妙に落ち着いたシーンである。やはり一般庶民にとっては安くサクッと呑める場所が憩いの場なのであろう...でも不思議なものであるが、よくテレビでも酔っ払いのオジサン達へのインタビューやクリスマスの夜の賑わいの様子とかは新橋がよく使われる。それもちょっとした街路にたくさんの居酒屋がひしめき合っている駅西のSL広場側。映画のシーンでも新橋4丁目の標識がみえていました。

最近では結構お洒落な居酒屋もあり若者にも人気があります。SL広場は酔っ払いがちょっと一休みしたり闊歩するには最高の場所である。一方、新橋駅の反対側はいわゆる再開発地域の汐サイトのエリア。この地区はコザッパリしすぎて車主導の街となっている。人が歩くには無機質的でありまったく面白くない。

こういう街並は幕張等で、夜や催事の無い時にゴーストタウン化している失敗事例があるのに残念な街並みづくりをしてしまったものである。街が息づくには、人が自由にのんびりと歩ける空間が必要だ。都内のあちこちで再開発が進んでいるが、もっと人しか通れない街路を巡らし商店や飲食店がひしめきあう空間を作っていきたいものである。

途中くねくね曲がった小路や坂や階段があり、池や川があり、緑があるそんな街。癒しの街の空間創りに六本木ヒルズのような高級店はいらない。肩肘はらずに酔っ払って歩ける街...。仕事帰りに日頃の様々な喜怒哀楽を浄化しホットさせてくれる街は、もしかしたら新橋駅SL広場界隈が代表格の街並み空間かも知れない。

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January 17, 2005

Sky of the Tokyo (銀座)

sannaiおなじみの三愛ビル。ひしめきあうサイン広告がブレードランナーでみた街を連想させる。ボーダーフォンの赤のネオンが眩しい。

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January 16, 2005

◆「アーキラボ」で感じたこの数年間は建築業界のカンブリア紀!

六本木ヒルズの森美術館で開催している「アーキラボ:建築・都市・アートの新たな実験展1950-2005」を見てきました。20世紀後半の建築を都市構築の観点から年代別に「脈動する都市」「終わりなき都市」「解体される都市」「文脈化する都市」と題し、事例をFRACサントルの資料にポンピドゥ・センターの所蔵品と日本の建築家の資料を加え紹介がされていました。

「脈動する都市」では有機的な建築を当時の建築家達がインスピレーションを中心に表現をしていたのが覗えた。とてもユニークでこれを当時競い合ってデザインしていたと言うと失礼であるが、すこし滑稽にも思える。イオネル・シャインのプラスティック製住宅を施工している映像があったが、なかなかアナログ的かつ力技的でありオモシロかった。また、その他最も建築的で美しいと感じたのはダビッド=ジョルジュ・エメリックの「張力で自律する構造体」の模型であった。当時の技術で実在する建築があればよかったのにと残念に思う。実現されているのは約10%ほどであるそうだ。

「終わりなき都市」の展示ではメガストラクチュアの建築を残した黒川紀章と菊竹清則の講演映像が興味をひいた。熱く語る建築と都市への想いが伝わってきました。改めて日本を代表する建築家の功績の偉大さに触れることができた。理想を追う心の熱さに現在の冷めた時代が恥ずかしく思う。

「解体される都市」ではアートに押された建築(と見える)を紹介している。このエリアの展示はすこし理解し難い。展示作品ではアートと建築が融合し始める世界を紹介している。しかしあえて分けるのは議論を呼ぶかもしれないが、そもそも建築とアートは異なると考えている。アートはあくまで自己主張を究極な形でデザインしたものであり、建築はニーズの中や周囲の環境、そのほかストイックな条件の中から洗礼を受けてデザインされたものであると私は区別しているからだ。従って、私としては強引なまでのアート化した建築(都市)が羅列してあると解釈した。主張の強い尖がったユートピア描写を感じた。

「文脈化する都市」では1990年代から現在までの最新建築手法が紹介されていました。とくにごく最近のコンピューターをツールとして用い、設計プロセスに用いられている例があげられていた。実在する自然やロケーション、自分の概念を形状で表現しプロコトル化し自分の建築としていく様子がよくわかる。周囲の環境との対話が都市概念への一歩であることに気づく。現在は住宅建築や一部の元気のいい業界の建築でこの「実験」がされているが、今後大きく加速し大規模建築や都市計画にもこの手法は用いられて渦巻いていくことを感じ取れる。

都市からのアングルで建築をみているが、高度情報化社会と住環境に対する多様なニーズの融合が今後のテーマであり、それを実現させる為の手法として今後ともコンピューターが大いに期待されることを的確にとらえている。ただ、コンピュータを手軽に使用できる様になって、自由度の高いデザインが可能であるからといって、建築を無造作にアート化してはならないと思う。あくまでも、コンセプトや概念を具体化する為や複雑なデザイン・形状を確認したり構造解析するために活用すべきである。ツールが武器化することでより、いっそう建築家はアナログ的な発想や求められる建築の真のニーズ、使われ方や存続性、対環境等を捉える能力が問われるようになるであろう。

しかし、やはり一方でコンピューターを使った表現が有実無実の境なくボーダレスで一気に放出される様になることは必須であろう。DNAが一気に多様化したカンブリア爆発のように、もしかしたらこの数年間は建築業界におけるカンブリア紀になるかもしれない。

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January 15, 2005

Sky of the Tokyo (銀座)

koujun_bld生まれ変わった交詢ビル。ガラスカーテンウォールのライティングが今風であるが、正面のサーフェイスが歴史を感じさせる風格を残す。
1階の扉を開けるとバーニーズニューヨークが迎えてくれる。店内の黒い鉄製のオブジェが印象的だ。

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January 14, 2005

Sky of the Tokyo (銀座)

louis_vuitton和風なティテールを感じさせる「LOUIS VUITTON」。やわらかいライティングがプラタナスを燈す。反面、内装部のELVはステンレスの鏡面仕様を用い緊張する空間が対象的。

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January 13, 2005

Sky of the Tokyo (銀座)

dior最近銀座のファッションブランドの建築が元気だ。映像的にもやはりネオンが似合う。
写真は、クールでセクシュアルな外装が綺麗な「Doir」。隣の熱いネオンの眼差しに赤く恥じらう。

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January 12, 2005

◆プロジェクトXで焼き鳥屋さんのオヤジ登場!

阪神淡路大震災で被災の六甲道駅復興のプロジェクトXを先ほどみました。壊滅的な被害を受け最大の難所となった六甲道駅と鉄道をわずか74日で復旧させるプロジェクトの話である。
昼夜の復旧工事を請け負った奥村組にクローズアップがされていました。中越地震の被災状況とはまるで違う桁の壊れ方に改めてビックりです。当時は、ほんとうに大変な思いで突貫工事の使命を果たしたと思います。

一方、他の意味でびっくりしたのが、なんとTV出演に焼き鳥屋のオヤジが並んで出演していたことだ!やったね、焼き鳥屋さん!きっとプロジェクトXではじめての快挙!現場の第一線で苦労し活躍して働く者たちを暖かく支援していた駅前商店街の代表ということでの出演でした。アナログ的・人情的生き方に好感がもたれ、当時の現場を暖かく見守っていた様子が伝わってきました。その焼き鳥屋のオヤジがまた、TVでポロリと涙を流したり、くしゃくしゃっと笑ったり、頭を掌でなでたり...。かざりっけ無くてとても素敵なヒトに映っていました。

でも、残念ながら目立たなかったのがJR東海の技術。短い時間での復旧計画と工程の目算を判断した技術力は凄く高い。なぜなら一連の技術的な施工の流れが一部始終イメージできてなければ判断できないはずだからだ。その辺はTVではサラリとした説明で終わってしまってました。すっかり焼き鳥屋のオヤジに主役を取られた感じ。でも、現場やその取り巻きのほうに陽が当たっていたほうが良いのかなぁと思う。やはり、技術屋は「縁の下の力持ち」が華かな...。

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January 11, 2005

Sky of the Tokyo (銀座)

chanel昨日のコラムで登場した銀座CHANELのビル。うずめくように発光ダイオードが変化して光る。建物が生き物のように鼓動しているかのように見える。

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January 10, 2005

◆映画「ターミナル」でみる建築職人の技

スチーブン・スピルバーグ監督の映画「ターミナル」を観てきました。自国クラコウジアのクーデターにより空港で足止めを食らってしまった主人公ビクター・ナボルスキー(トム・ハンクス)が何とか自分の約束を果たすため空港で米国への入国許可を待ち続ける。英語がほとんど話せない状態でしたが、様々な工夫を凝らしてお腹を満たす術を考え自分の出国許可を応援してくれる仲間達を確保していく物語です。

そこで最終的に主人公の身を助けたのが、彼の建築職人たる腕前です。改修の為閉鎖中のNo68ゲートロビーを滞在の場所とし住みやすくしていきますが、途中その腕を建設会社の親方に認められターミナルの中で仕事を得てしまいます。ひとめ惚れしたスッチー(キャサリン・ゼタ=ジョーンズ)にも自分が改装したきれいな噴水広場を見せて心をつかみます。建築に携わる者としては、なかなか嬉しいストーリー展開です。

でも、この主人公は多機能工でちょっと出来過ぎな腕前ある。一般的には建築工事の場合、映画のシーンの様な噴水の内装改修工事は、建築系職人でも斫(はつり)工、土工、大工、左官工、防水工、ボード工、塗装工、タイル工が必要であるし、衛生設備工、電気設備工の腕も必要である。そう考えると少なくとも10種以上の職種の技術を持った腕前が必要です。仮にその腕前をすべて持ち得たとしても一人で工事を終わらせるには壁の面積が約20㎡くらいでしょうから、1日中続けて働いたとして少なくとも2~3週間はかかるでしょう。ちょっと映画で設定のスッチーとの再会する期間内では実際には工期オーバーしてしまうかもしれません。

一般的に建築工事の場合、少しのエリアを改修する時でも特に水周り等を含み場合は多くの職種の作業員や専門家が関与します。その辺が建築工事の長所であり短所であり醍醐味であるわけですが...。映画の主人公が噴水の壁をつくり上げるのにもっといろんなヒトと協力し合い苦労してつくり上げる過程のストーリーであったら、もっと素敵な映画になったのではと感じました。

スケールが違いますが、最近竣工した銀座のシャネルビルの外構には建築工事に携わったヒト達の名が刻み込まれた強化ガラス板が、銀座中央通り側に埋め込まれています。大胆な外装や随所にコダワリのあるディテールでつくりあげた関係者の意気込みや気概が感じられます。デジタル化社会だからこそ、いいものを協力してつくりあげる協調性や職人気質の「ものづくりの気持ち」を大切にしていきたいものです。

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「インフィル」再考(7)

「インフィル」再考(6)の続き...。
実はダムは棲家を中心とする川の水位調整のためにつくられます。ビーバーは泳ぎが得意であり、驚くことに天敵や外敵に襲われたときに素早く逃げるために川の水位を自分達で支配しているです。ロッジの出入り口も複数あり外敵に襲われにくいように水の中に設けています。立派な「ロッジ」も襲われたときに壊されにくいので、その間に逃げるためだそうです。素早く逃げる為には、ある程度以上の水深が必要なのです。自分達家族の安全な暮らしを守るため、天敵や外敵から身を守るために大掛かりな建築をしているのです。

ですからかれらは自然環境に合わせてそのダムの形状やロッジを変化させることができます。具体的には川の幅や深さ気候によって左右される水の量によってダムの大きさを変えます。別の見方をするとある意味で、ダムの大きさや形状の基準となっている自然環境そのものが「スケルトン」、かれらが自由な形でつくるダムやロッジが「インフィル」といっても良いかも知れません。

つまり生態~ライフスタイルを重視するビーバーにとって、それを守るためには本来「スケルトン」であると考えられている構造体部分を自由に状況により変えてしまっているのです。そしてそのなかに究極の「インフィル」をつくりだし確保しているのです。ポジティブで定着したライフスタイルを持つビーバーに驚かされます。
(つづく)

ビーバーの生態を確認するのに主に「動物たちの土木建築学」のサイトにて参考にさせていただきました。ほかにも様々な動物達の土木建築が紹介されていました。

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January 09, 2005

「インフィル」再考(6)

「スケルトン&インフィル」の続き...。
ところで、動物のなかには自分たちの種族の生命存続のために、必死に棲家や巣作りをするものもある。自分の棲家を「建築する」イメージに近い動物の代表としては北米に住むビーバーが代表的です。

かれらはの生態で川をせき止めダムを作ることはよく知られています。発達した門歯で木をけずり枝を集め石や泥で固めてつくります。ダムのほかに「ロッジ」と呼ばれる棲家もダムの上流側につくります。実際自分の目で見たことはありませんが、ドキュメントTVや図鑑などで見るかれらの棲家は見事なものです。また、それらのダムや棲家はかれらの家族で構築するそうです。家族はペアを中心に2~4頭ほどであることから棲家をつくるための家族の絆と協調性意識がすごく高いといえます。高い知能がある様にも思えます。

では、かれら達にとっての「スケルトン」と「インフィル」は何でありその役割は何なのでしょうか?単純にダムとロッジの枝や泥でつくられている部分は「スケルトン」でロッジの中のかれらが寝床としている棲家の部が「インフィル」です。
棲家では同じ家族群と蓄えた好物の木の樹皮や芽などを食べたり寝たり子育てしているのが主な生態ですが、そうであればその生態を守るのに、ビーバーは体長が1mほどなのに何故川幅を横断する大きさの体に似合わないスケールの「ダム建築」をするのでしょう?
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(つづく)

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January 08, 2005

Sky of the Tokyo(お台場)

daiba太陽に向かって新年の祈りを捧ぐ。
よい年でありますように。

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January 05, 2005

Sky of Tokyo (お台場)

miesci2新年早々MeSci館長の毛利衛さんに会いに行きました。毛利さん著書の「宇宙からの贈り物」では宇宙船での生活を細かに書かれています。宇宙船の中の生活はまさに「スケルトン&インフィル」の究極の形。今後解説しく予定です。

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January 03, 2005

「インフィル」再考(5)

しばらく間が開いてしまったが、「スケルトン&インフィル」考の続きを記述する。
“「インフィル」な生活は、動物本能的なことであり、自分の生活のなかで「狩り」をしてきた収穫をそこで誇示するべく行為なのである。”とまで述べていた。

したがって、カタログ程度の情報でSI住宅がなんとなくカッコいいというだけでそれを選ぶのは間違いである。自分のオリジナルな生活があり、それに即した程度の住宅やインテリアを選ぶのが正しい。住宅や選んだインテリアに生活をあわせ様とするのは本来の動物本能による行為ではなく、本末転倒である。情報過多でそれに翻弄されると、生活そのものや人間らしさを失った状態に陥る恐れがある。

また、自分の今までの生活レベルやライフスタイルを無視して、住居やインテリアを備えると生活そのものが自分本来のリズムではなくなり、自立神経失調症のような状況に陥る。ある日突然宝くじ等が当選し身の丈知らずの生活をした場合、思わぬ様々な不幸が訪れる事例はまさにこの為であり、よく聞く話である。

こうして考えると、大きい吹き抜け空間を備えて「さあどのようにも空間を自由にできますよ」というものや高額なコストをかけないと模様替えができないようなプランはSI住宅と呼べないと考える。なぜなら「インフィル」はあくまでも自然な状況で住人がポジティブで自由に可変できるものでなければ無意味であるからだ。

SI住宅はそこに住む住人の「インフィル」、つまり「その人物を満たすライフスタイル」が明確に反映されるべきである。それを象徴する形あるものが間仕切りのパターンでありインテリアであり内装装飾である。そしてそれらすべては変更自由度の高いものである必要がある。逆に言うとDo it yourself 的なポジティブなヒト、定着したライフスタイルのあるヒトがSI住宅に向いていると言えよう。ライフスタイルが確立していないのにイメージのみが先行し、カッコ良さで住宅を取得するととんでもないことになる。
(つづく)

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January 01, 2005

◆東京の年末で感じた風情と文化

東京の年末の風情が大好きだ。我が家では概ね晦日か大晦日に築地市場で買い物をする。目あては決まってマグロである。一般客の利用できる場外市場ではあるが、大勢の人でいつも賑わう。今年は晦日に出かけたが、前の日の天気が悪くとっても寒かったせいもあって特に混んでいた。市場の小路は朝の電車のラッシュよりひどい状況。通常行き来している大八車は隅っこに寄せられている。“スリにご用心~”のアナウンスを聞きながら、やっとのことで目あてのいつも買うお店にたどり着いた。

急いで買わないと大変なことになりそうだったので、「短冊を2つ買うから安くして!」とノッケから頼み込む。前にいた客が相当買い渋っていた様子かで、市場の店のオジサンが逆に快く4千6百円と5千円の短冊を2つもって「6千5百円でどうだいっ?」と返答。即答で「買った!」というコトでパッと気持ちよく買い物ができました。その後、おせちの材料を少しだけ仕入れ、寿司屋に入ってちょっと一息。安くて新鮮なネタをいただく。美味かったぁ!

小腹を満たしたところで、その後はお豆腐や鶏肉卵焼きを目あてに人形町の甘酒横町に移動。小路の名でもある甘酒を嗜みながら、露天店のお供え用のウラジロや年越しそば用の七味唐辛子を買う。お供え餅の大きさを質問されてウラジロの葉はどの大きさのどれが良いとか、七味唐辛子の場合は冷凍庫で保存しなきゃ駄目とか、地元の者では無いけれど人懐こく町の店の人達が語りかけてくれる。水天宮明治座を中心に訪れるヒト達にかなり慣れていらっしゃる感じだ。そんな江戸っ子を感じさせてくれる年末の2つの町を歩くとほんと気持ちがいい。特に築地と日本橋人形町は、町が文化を築きヒトを育て独自の伝統と風情を形成している気がする。

しかし、築地市場は2012年以降に江東区豊洲へ移転することが東京都により決定されている。
一方、この件ついては中央区をはじめ反対意見が多数あり都は調整に難航している。私も反対派である。
現在の築地市場をみると確かに狭く動きづらかったり安全性防災性を考えると心配な点もある。しかし施設的な欠如の為だけに移転するのはどうかと思う。施設の他にもっと大切なものが築地市場には現在までに育っている文化は周知の通りである。狭いからこそ肩を寄せ合ってできた風情と文化がある。また、築地市場があったからこそ近くの銀座や月島の気の利いた飲食店の繁栄があったと言える。

施設-建築物は単なる物体ではない。このことは現在途中であるが「スケルトン&インフィル」の記述で少しずつ述べていることでもある。建築物という殻の中で後から、それを利用するヒトによって生まれ育つ文化やライフスタイルがあり、それにより影響されるヒトが存在する。同じように町にも「スケルトン&インフィル」の考え方が当てはまると思う。町で生まれ育ったしっかりとした文化や風情はやはり守るべきである。移転して済む話ではない。現況を十分調査し、改修や改良を十分に検討し、利用し安くするのが正解の道であろう。

現在中央区で意見を募って反対と意見調整を実施しているが、応援し現在に江戸を感じさせる風情と文化をしっかりと残したいものである。

元旦の今日は明治神宮で初詣を済ませてきました。昨日の雪とはかわりよく晴れ、お昼に気持ちよく神主さんの祝詞を享けて気持ちを引き締めてきました。よい年でありますように...。

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