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December 16, 2004

「インフィル」再考(3)

デザイナーズマンションなどの広告を見ると、個性を隠したクールなライフスタイルが流行っている様におもえるが、本来住宅にそんな空間はいらない。また、商店建築や企業活動空間は別だが、住宅に関していえば建築はそういうクールな「場」を提供すべきではないと思う。一個人やそこに住む家族の生活臭が匂ってくるべき場所が「住宅」であると思う。これは、汚く散らかして生活するというのでない。個性を殺した生活空間はいらない、温もりのある空間を住建築は提供すべきであると主張したいのだ。

自分らしさが無意識のうちにかもしだされ、心地よさを感じる空間が住宅にはあるべきである。
ウサギ小屋と呼ばれた高度成長期時代に建てられた狭い公団の住宅や家々ですら、その中では個性ある生活が営まれていた。住宅公団の同じ間取りで同じ外装の四角い建物が異様なくらいに建ち並ぶ風景は、ウサギ小屋というよりはネズミ小屋の様な印象さえあった。しかし、その住居の中は狭くも個性ある空間があった。

「こやじ」はかつて公団の団地で住んでいたが、近所の家を訪ねると自分の家とはまるで異なる生活空間を持っていたのを記憶している。昭和のアナログ的生活様式をはぐくんできた住人達が、狭い空間が故に精一杯そこで個性を出し切ろうとしている息吹であったと思う。もう2003年の春に解体されてしまったが、特に青山の同潤会アパートなどは最後までそこに住む、あるいは使用する者たちの自由な発想でその限られた空間を精一杯活用していた。
(つづく)
doujunkai_ap

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